はじめに
出産は、喜びに満ちた素晴らしい経験です。しかし、その一方で、産後クライシスという現象が多くの新米ママを襲うのも事実です。愛する家族のため、母親は全力を尽くしますが、それが過度の負担となり、夫婦関係にも影を落とすことがあるのです。本記事では、産後クライシスとはどのようなものなのか、その要因と対処法について、詳しく解説していきます。
産後クライシスとは
まず初めに、産後クライシスとはどのような現象なのかを確認しましょう。
定義
産後クライシスとは、出産後の1〜3年の間に夫婦関係が急激に悪化する状態を指します。妻はホルモンバランスの変化や育児への不安から、夫への愛情が冷める傾向にあります。一方の夫は、妻の気持ちの変化をなかなか理解できず、無関心に映ってしまうことがよくあります。
この溝が深まると、お互いの不満が高まり、コミュニケーション不足に陥りがちです。最悪の場合は、離婚に至ってしまうリスクもあるのが産後クライシスなのです。
症状
産後クライシスに陥ると、様々な症状が表れます。代表的なものとしては、以下のようなものがあげられます。
- 夫への愛情の低下
- イライラ、ストレス過多
- 夫婦のコミュニケーション不足
- 育児の大変さへの焦り
- 離婚願望
これらの症状が長期化すると、夫婦関係が深刻な修復不可能な状態に陥ってしまう危険性があります。早期発見と対処が重要となるのはこのためです。
発生する時期
産後クライシスは、おおむね出産後1年ほどから発症し始め、2〜3年ほど続くことが多いと言われています。この時期は、母親の心身ともに大きな変化を余儀なくされ、不安定になりがちな時期と重なるためです。
一方で、4年を過ぎる頃には、ホルモンバランスが落ち着き、育児にも慣れてくることから、自然と回復する夫婦も多くいます。しかし中には、長期化する例もあるため、無視するわけにはいきません。
産後クライシスの原因
さて、産後クライシスの定義と発生時期がわかったところで、次はその原因について見ていきましょう。産後クライシスには、様々な要因が複雑に絡み合っています。
ホルモンバランスの変化
出産を境に、母親のホルモンバランスは大きく変化します。安定していた女性ホルモンが急激に低下し、不安定な状態に陥るのです。これが、イライラや気分の浮き沈みなどの精神的な symptomの原因となっています。
また、母乳育児をしている人の場合、さらにホルモンバランスが乱れるため、クライシスに陥りやすくなります。ホルモンの変化は個人差が大きいため、程度の差はありますが、すべての女性が少なからず影響を受けるものです。
育児の大変さ
育児は、夜間の授乳や欲求のコントロールなど、想像以上に大変な作業です。特に経験がない人は、過度のストレスを抱え込んでしまいます。このストレスが、イライラやうつ症状を引き起こすケースもあります。
育児は一朝一夕にはマスターできるものではありません。地道な努力を続けていくうちに、徐々に慣れていくものです。しかし、そこに行き着く前のプロセスが、かなりの重労働を強いられます。
夫の協力・理解不足
産後クライシスの大きな要因のひとつに、夫の協力や理解の欠如があげられます。育児は母親だけでなく、父親の役割も重要不可欠です。しかし、実際には母親に負担が偏りがちなのが現状です。
夫が家事や育児に積極的に関われば、妻の負担は確実に軽減されます。しかし、仕事が忙しかったり、育児に無関心だったりすると、妻はさらに追い詰められてしまうのです。夫婦で協力し合えるかどうかがカギとなります。
産後クライシスの対処法
産後クライシスの原因がわかったところで、次は具体的な対処法を見ていきましょう。早期発見と早期対処が何より大切です。
自身の変化に気づく
まずは自身の変化に気づくことから始めましょう。イライラが募ったり、夫への愛情が薄れたりといった症状が出てきたら、すぐに産後クライシスを疑う必要があります。
客観的に自身の状況を捉え直すことで、早期発見につながります。周りの人から指摘されて初めて気づくのでは遅すぎます。自己管理が何より重要となります。
夫との対話を大切にする
産後クライシスに陥った場合、まず最初にするべきは、夫との対話です。自身の気持ちを率直に伝え、夫にも理解を求めましょう。妻だけでなく、夫も変化に戸惑うものです。お互いが寄り添い、支え合うことが何より大切なのです。
対話のポイント | 内容 |
---|---|
タイミング | お互いがリラックスできる時間を選ぶ |
伝え方 | 感情的にならず、落ち着いて話す |
要望 | 具体的な夫の協力を求める |
このようにして、お互いの気持ちを共有することが重要です。上手くいかない場合は、第三者を交えて対話する手もあります。
役割分担を見直す
産後クライシスの大きな要因は、母親に家事・育児が偏りすぎてしまうことにあります。夫婦で役割分担を見直し、父親も家庭に積極的に関わることが望ましいでしょう。
ただし、決して硬直的な分担ルールを作るべきではありません。お互いの強みを活かしながら、柔軟に役割を変えていくことが大切です。一定の調整期間を設けて、徐々にお互いのペースに合わせていけば良いでしょう。
周りの助けを借りる
どうしても夫婦だけでは限界がある場合、遠慮なく周りの力を借りましょう。実家のサポートを受けたり、ベビーシッターやデイケアを活用したりと、選択肢はたくさんあります。
母親が少しの間でも自分の時間を持てれば、気分転換にもなり、リフレッシュできます。そうすれば、また元気に育児に打ち込めるはずです。家事や育児だけに集中するのではなく、心身ともにケアすることが重要なのです。
まとめ
産後クライシスは、母親だけでなく、夫や家族全体に影響を及ぼす重要な問題です。しかし、早期発見と早期対処ができれば、乗り越えられる現象でもあります。
お互いの気持ちを共有し、役割分担を調整し、周りの協力も得ながら、夫婦で力を合わせることが何より大切です。時に第三者の助言を求めることも賢明な選択肢です。
産後クライシスに陥っても、決して一人で抱え込まずに、上手く乗り越えていってください。そうすれば、きっと素晴らしい家族の時間が待っていることでしょう。
===========================
「もしかして、私って・・・産後うつ?」チェックリストはこちら
QRコードを読み取ってチェックしてみてね♬
https://resast.jp/page/fast_answer/11209
===========================
この記事へのコメントはありません。